以前は空に毎日たくさんの線があった。
ヨーロッパの空はいつもこんな感じなのかなとか思っていたし。
フィレンツェに到着したばかり、時差ボケが治っていなくて
早朝薄暗いときに目が覚めて
誰もいない台所にある窓から
一本の飛行機雲が流れて行ったのを見たとき
ああ、ここにまた戻って来たんだなと。
飛行機が通り過ぎるまで見てた。
それが今は全く見なくなった。
広い空を毎日起きてる時間の3分の1くらいは眺めてると思うけど
ない。
どこを探してもない。
すっきりとした青空で
しっとりとした夕空。
飛行機が開発される前、昔々はこんな空だったんだ。