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フィレンツェくらしと彫金くらし

延びたみたい

お昼ご飯

赤いカブの葉のスパゲッティにした。

 

このカブは凄い。

パスタがピンクに染まるほど。

 

葉の部分は緑と濃いピンク色。

 

見た目グロテスク。

 

食べてるときに

大家さんが話してくれた。

コンテ首相が言うに

このまま封鎖を解除することは危険だと。

ということでどうやら規制が5月3日までに延びたみたい…。

 

あとどのくらい…

約3週間だ。

 

…うん…必要かと思います。

 

この陽気だけでもみんな外にでそうなのに

規制を緩くしてしまったら…たいへんだ。

 

これで封鎖はトータル約2ヶ月間ということになる。

 

 

昨晩のこと

ネットのニュースで島根県で初の感染者が見つかったと知った。

 

時間の問題ではあるとは思っていた。

 

県外からの観光客はたくさん来てると聞いていたし

4月は新年度のはじまりで学校は入学など

会社も入社や転勤など人の移動がある。

 

…とにかく

自分自身で気をつける。

小まめに手洗いをして、顔を触らないようにする。

なるべく人との接触を避ける。

 

フィレンツェから毎日島根のことを思ってる。

家族のこと、友人たちのこと。

みんな家族のことを心配したり

お仕事のことを決めていくこと大変だろうなと。

 

この状況下

幸いにも地元が無事であることがわたしにとって安心なことだった。

 

友だちの一人は勤めてる店の上司が

この時期しばらく店を閉めることになったそうで。

 

ニートになってしまったと。

 

もちろん収入も途切れるわけで…

 

ここのところ国が助け舟を出すことが急務。

 

自粛と同時に補償が必須ということ。

(どうしたら今の政府が動くのか)

 

そしてお互いにできることで力を合わせることができたら。

(なかなか助けてくださいと言いにくいけれど)

 

わたしは大家さんにとても助けてもらっている。

今月の家賃は後からでいいよと。

買い出しもしてくれて、その代金も後からでいいよと。

1週間に一度、お菓子を焼いてくれる。

お茶を入れてくれる。

 

イタリアでは封鎖がはじまり1ヶ月が過ぎた。

状況は大きくは改善していない。

きっとさらに延長されると思う。

 

日本はあやふやな規制がはじまったばかり。

この道のりは長い…

 

この時期をどのように捉えるのか。

色々と考える。

ネットでニュートンは昔、伝染病が流行ったときに家の中にこもって

勉強したことが万有引力の発見につながったとか。

ほほー。

 

とか思ってわたしも何かやろうかなとか思ったりした。

 

けれど。

 

すぐに自分に戻る。

畳の上でごろごろと、それで半日過ぎる。

ふつうにやることをやる。

 

大家さんはたくさん友だちがいるから日々電話でのおしゃべり

1日何時間話してるんだろう。

(かなり長い。やはりおしゃべり大好きイタリア人!

電話の充電を頻繁にしてるw)

ふたりの娘さんとも連絡を取り合う。

1人はフィレンツェだけど

もう1人はニューヨーク!いまのニューヨーク…

 

 

昨日から新しい本を読みはじめた。

須賀敦子全集』第1巻

 

先日までは

堀部安嗣著『建築を気持ちで考える』を読んでいた。

 

建築の知識は殆どない。

けれどいつも建築は気になっていて。

(若いときには宮大工の西岡常一さんに憧れて。

古い建造物、古代ギリシャとか古代ローマの建物をちょこちょこ調べたり。

世界遺産の修復士になりたいと思っていた。今でもなりたい)

 

この本を選んだのは

自分のものづくりにもつながるところがあると思ったから。

 

「指輪を気持ちで考える」

「彫りを気持ちで考える」…

 

マーカーで線をいくつも引いた。

 

過去に考えていたデザインがこの本を読んだことで固まってきている。

頭で考えているのと、実際に作るのではまた異なることがあるから

試作をつづけようと思う。

わたしの先生

彫りの先生リッカルド

今月で84歳になるおじいちゃん先生。

結構なお歳だけれど

頭も腕も冴えてる。

 

学校が休校になってから約1ヶ月

まだそのぐらいかと。

もう何ヶ月もリッカルドに会っていない感じ。

 

そのリッカルドがデザインの課題を考えてくれて

何人かの学生はそれに取り組んでると思う。

 

今晩、そのリッカルドが撮影した動画が届いた。

 

どのように描くかのレクチャー。

 

リッカルド…う…う嬉しい)

自ら工夫して撮影したんだろうなあ。

わたしたちのことを思って。

 

いつものしゃべり声

フィレンツェなまり…で分からないところもある…)

(感動で泣きそうになる…会いたいよお)

動画は手元だけ。

いつも学校でじっと手元を見てる

お馴染みの手。

(ゴッドハンド)

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言葉でのやり取りがなかなかできない分、とにかく手元を見てる。

リッカルドが彫りをしてるときの手元を見てると落ち着く。

(一度目の留学のときには不思議だけれど

リッカルドの手元を見ているときに音楽が流れてるようなときがあった)

 

元気そうな声で嬉しい。

(あと2回くらい動画みよう)

 

そしてリッカルドに見て欲しいからまた彫ろう。

ここのところ身体がみしみしで

彫ることをひかえていた。

毎日ラジオ体操をはじめて数日経った。

前よりもいい感じだし

小まめに本当に小まめに休憩しながら

やってみよう。

でもまだ

夜寝るときには湯たんぽが…いる。

 

そろそろ暖かくなってきたし

湯たんぽ終わってもいいかなと思って。

(準備するのもめんどくさいし。それにイタリアは水を大切にしてる国だし。)

 

と、布団の中に入ったけれど

なかなか寝付けない…

別に足がとても冷えてるわけでもないのに眠れない。

 

うんんんと布団の中で考えて

もしかして足元に温かいものがあるのは暖をとるためであるけれど

もしかして「ある」ということで安心してるのかなと。(…依存?)

思って、深夜一時に大家さんを起こさないようにのっそりと

湯たんぽのしたく。

 

寝れた。

 

もうしばらくは湯たんぽのお世話になる。

 

今朝も朝から快晴

だけど田舎の方では少しずつ水不足になってるみたい。

空気もからからに乾いてるし。

 

このところ肌の乾燥がひどいなあと思っていた。

服の着脱のときにピリピリ音がするし。

ドライヤーで髪を乾かし終わると静電気でふわんとなる。

 

天気予報の湿度をみると20%以下だったりするときもある。

日中18%とか。

 

…部屋の湿度を上げたい。

濡れたタオルをかけておく…でもこれは冬場から毎日してるけれど

肌が乾燥してるということは、足りないということ。

やかんでお湯を沸かして何か入れ物に入れ置いておく。

霧吹きみたいなもので小まめにシュッシュする。

とか考えたけれど。。。

 

ここで、あ!

そういえばあった。

 

大家さんが部屋に置いてくれてる小さな湯沸かし器

日本で目にするものの半分以下の大きさ。

これまで一度も使ったことがなく

埃をかぶってる。

 

これで湯を沸かしつづけたらいいのでは。

 

早速昨夜から導入。

ぐらぐらとさせて数分間放置してみた。これを2回くらい。

 

うむ。違うかも。

別の部屋から自分の部屋に入ったときに

なんとなく穏やか。

 

昨晩はこう思い返すと

湯沸かし器と湯たんぽでばたばたしてた。

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8日水曜日

ここのところ随分と日中の気温が上がってきた。

予報ではここ数日26度とか夏日の日もあるみたいだし。

イタリアの陽射し自体が強いから(日本の倍々くらいかな)

背中をかざしてると熱っ!てなる。

 

でも朝方はまだ肌寒くて

カフェラテの温かさにほっとできる。

 

今朝は目の前の庭園で食べ物を探すリスをみっけ。

たんたんたーんと浮いているように走る。

ふと一羽の鳥と目があったみたいで

リスの方も動かず

見つめあってた。

お互い何を思いながら見てるいるか。

(食べれる?食べれない?とか???怖)

 

今日は8日今週末からイタリアでは復活祭で土日月と

もともと3連休。

復活祭のことはよくわからないけれど

前回フィレンツェで暮らしたとき

この時期は身内の人が遠くから戻ってきたり

大勢で食事をしたり

大きな催しがあったり…けっこう大きな祭事。

 

でも今年は皆おうち。

 

この連休までが一応、封鎖の期間だけれど。

どうなるかな。

コンテ首相がどのように今後のことを発表するのか。

まだ1週間から2週間は延長するのではないだろうかと

思っているけれど。。。

 

もし封鎖が解除されても全てではないだろうし。

学校もまだしばらくは休校じゃないだろうかと思う。

 

部屋でやることは探せば、探さなくてもいっぱいある。

 

今はリッカルドからのデザインの課題をやってるけれど

これ…一枚なのになかなか終わらない。

アカンサスの葉のデザイン。

もう何日取り組んでいるんだろう。

(一日中ではなけど)

 

そろそろ終わるかなと思いながら描き直しと描き足しとつづく。

 

 

飛行機雲

以前は空に毎日たくさんの線があった。

 

ヨーロッパの空はいつもこんな感じなのかなとか思っていたし。

フィレンツェに到着したばかり、時差ボケが治っていなくて

早朝薄暗いときに目が覚めて

誰もいない台所にある窓から

一本の飛行機雲が流れて行ったのを見たとき

ああ、ここにまた戻って来たんだなと。

飛行機が通り過ぎるまで見てた。

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それが今は全く見なくなった。

広い空を毎日起きてる時間の3分の1くらいは眺めてると思うけど

ない。

どこを探してもない。

 

すっきりとした青空で

しっとりとした夕空。

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飛行機が開発される前、昔々はこんな空だったんだ。